指導者は自信をもって指導しないと、自信のなさが選手に伝わっちゃう。ぼくはあなたたちに自信もって教えてるよ。
そう伝えたら、今までの試合で自信がなかったり集中できなかったりしていたパラグアイ記録保持者が「今は記録を更新できる自信がある」と言い切った。
確実にメンタルが成長してる。
— 大村康太@パラグアイ🇵🇾 (@KotaOhmura) 2018年11月26日
男子100mと200mのパラグアイ記録保持者の今年度の記録はぼくが指導し始めるまでイマイチでした。
まだ任地変更をする前、彼と試合会場で会って話をしても、
- 今日は風が強いから記録は出せない
- 気温が低いから記録は出せない
という外的要因にしか記録を出せるか出せないかの根拠を見出すことができていませんでした。
つまり、彼が記録を出せるかどうかは天気次第、ということでした。
そんなことで本当に強くなれるかと言われたら、言うまでもなく強くなることなんて不可能です。
自分の本当の実力を高めることから目を背けているようでした。
でも、これだけだと選手がカウンターパートの指導にいい印象をもたないまま終わる話の流れだったから、「でもね、ブラジルの指導者から学んで彼も少しずつ変化してるから、それは成長だし、あなたたちにもメリットがあるよね」と、ポジティブな言葉を残しました。
悪い印象で終わらせないことが大切!
— 大村康太@パラグアイ🇵🇾 (@KotaOhmura) 2018年11月25日
任地が変わって、カウンターパートといっしょぼくも選手を見始めてから、こんな感じで少しずつ行動や発言が変わってきました。
ぼくが変えようとして変えたわけではないけど、間違いなくぼくの発言や行動に影響を受けていると思います。
ぼくは、とにかく選手に自己記録を更新してほしいと思っています。4年間も厳しい練習をしていても一向に記録が伸びないなんて、本当につまらないんですよ。
ぼくも記録が伸びなかった時期があるからこそ(怪我が原因)、そういうつまらない思いをしながら競技をしてほしくないし、どうせだったら楽しくやってほしいと思っています。
話をしてわかったのは、記録が出ない時期がずっと続いている中で、カウンターパートが練習の目的や意味を伝えないままに厳しい練習メニューを提示していたからストレスが溜まっていたようです。
だからモチベーションも上がらないし、ときにはちょっとイラっとしていたみたい。
でも今、彼にとってマイナス要因だった過去の要因が少しずつ改善されていること、そして、ぼくが任地変更をしてから確実に記録が安定し向上していることから、彼自身も手応えを感じているようです。
この「手応え」というのが本当に大切。
手応えを感じることができている要因は、それまでの過程が充実していて、かつ、それぞれの課題を達成できているということ。
これが「手応え」を感じる「根拠」です。
選手はそれを感じることができています。
選手が前向きになってきました。
ぼくはただ話をしているだけで特別なことは特にやっていませんが、逆にそれが大切だと思ってやっています。
自信のある選手は強い。
それはどこの国の選手でも同じです。
「オレはできる!」という自信をもっとつけていってほしいです。

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