2019/6/7の記録
【混成・ハードル】
— 大村康太@プロコーチ (@KotaOhmura) June 10, 2019
これは1台目から倒してしまってトータルとしてはよくなかったけど、それにしても走力がついてきた分ハードルを倒しても次のハードルへの影響が少なくなった。以前は全部ヘタで最後は間延びしていたけど、今はハードル間でちゃんと足の切り替えができるようになった。GOOD😆 pic.twitter.com/3EzFbzjGwG
20歳以下の南米大会が近づいてきています。
選手も調整に入ったので練習量ではなく動きの確認に入りました。
先日の試合は南米大会前最後の確認試合ということで彼女の苦手種目である走り高跳びに出場しました。結果は155センチの自己ベスト更新。充実したプロセスでここまで来ることができています。
ぼくは彼女には難しく指導することはありません。
彼女は1年で劇的に成長しました。それは日頃の練習をよく頑張ってきたからだと思います。本当に彼女の努力と継続は素晴らしいです。
でもまだ18歳。1年で劇的に成長したとはいえ元の状態がとてもレベルが低かったので、難しいことを教えるよりも簡単にできることを確実にできるようにすることに特化してきました。
【20歳以下南米大会まで残り1週間🌎】
— 大村康太@プロコーチ (@KotaOhmura) June 7, 2019
走幅跳の練習。
コンセプトは「速く走ってきて最後にリズムをとれ」。難しく教えない。100%の理論でもできなければ意味がない。だから80%の理論で100%の力を発揮できるように指導してる。
着地変だけどたぶん5m40くらい跳んでる。意外とすごいんだよね(笑) pic.twitter.com/L06V0ixAad
例えば走り幅跳び。
完璧を求めるなら、助走の最初から徐々にリズムアップして踏み切り板でスピードをMAXに持ってくるように、という教え方をすることもできます。また、踏み切り後の空中姿勢に対しても指導する必要があったり、着地局面は足を投げ出すように腕を思い切り後方に振りなさい、と指導することもできます。日本の選手に対する一般的な指導法です。
でもぼくはこれをしません。
難しく説明しても選手ができなければ意味がないからです。また、簡単に説明しようが難しく説明しようが、本質は同じだからです。
ぼくの彼女に対する指導は
- 100mのように挟み込みを強くして踏み切り板の最後まで走ってきなさい
- 踏み切り前の2歩で「タ・タン」のリズムを取りなさい
- 空中はどうでもいいから考えなくてもいい
- 着地は限界まで空中にいようとしなさい
こんな感じ。
例えば「100mのように」というのは試技ごとに動きを変えないため、そしてスピードを出すための言葉がけとイメージ。これによって走ることに対してあれこれ難しく考えることがなくなるので走りが一定になり、結果としてほぼ同じ位置で踏み切り板に乗ることができます。
また「挟み込みを強くして」というのは、挟み込みを強くすることによって選手にリズムが生まれるからです。結果として100mのように走ってきてもリズムがあるから、最後の「タ・タン」の動きもできるようになります。
空中動作は飛距離に効果がないので省略。着地も考えると踏切の姿勢がおかしくなるのでこれも省略。
ぼくの指導はとてもシンプルです。シンプルだけど、ひとつできればほかのことが改善されるような誘導を起こすように考えています。
やることを増やさない。でも結果的に全体がよくなって変化にも気づくことができる。これがぼくの指導スタイル。
【混成・砲丸投】
— 大村康太@プロコーチ (@KotaOhmura) June 9, 2019
ぼくはほぼ投擲は指導しないけど、今日はカウンターパートが遅く来たからそれまでずっと見てた。素人アドバイスしたら記録が1mくらい伸びて笑ったんだけど、これが南米大会でもできたらなぁ。砲丸で11m50くらい投げれたら20歳以下南米大会優勝はかなり可能性がある。 pic.twitter.com/v1kD8TWoPA
だからぼくの専門外の種目の砲丸投げの指導も同じです。基本的にはやることを増やさない。これがベース。
いろいろしゃべると確かにやってる感は出るかもしれませんが、たくさんやることがあると結局何が大切なのかわからなくなってしまうんですよね。集中できなくなってしまい、ただ量をこなすだけになってしまいます。
例えばこういう砲丸投げのような一瞬で爆発力を発揮しなければならない競技に関しては、一瞬の迷いや思考が爆発力を鈍らせてしまいます。なので、動きが遅い時は「動きを速くしろ」と言うよりも「サークルに入る前に深呼吸でもしとけ」の方がよっぽど効果があります。
そして今はなにより大切な試合の前だからこそ、難しい指導ではなくシンプルに。彼女ができる、調子がいいという感覚を持ったまま会場入りするのが彼女のメンタルコントロールにもなります。
できないことを怒るのではなく認める。そしてできることに磨きをかけることで自信が増すような指導をする。これが大切だと思います。
先日の選手との三者面談の効果もあってカウンターパートの指導も今のところは柔らかいというか選手の話も聞くようになっているので、雰囲気はかなりいいと感じています。
南米大会目前です。

コメントを残す