パラグアイでの初試合。自分の存在を認知してもらい、現地人を巻き込み、”協力”活動をしたい。

 

パラグアイで初めての試合に出場した。

陸上競技人口の少ないパラグアイの中で、約300人程度の人が参加した今大会。

殆どの選手が首都から近い地域の選手なので身内試合のような感じだった。

それでも日本と同じように互いを応援しながら切磋琢磨できる、そんな雰囲気のよさを感じた。

 

 

試合2日前、カウンターパートから告げられた「試合行かない」宣言。

よって今回は任地サンタロサの選手のほとんどは出場せず、移動が可能な大人2名が出場。

その選手の試合を見ながらの試合だった。

 

 

ぼくがそもそもこの大会に出た大きな理由は、

「ボランティアがここにいるというのを示すため」

だった。

 

 

通常、ぼくたちは任地で活動しているけど、陸上競技隊員の使命は「パラグアイ陸上競技の普及発展」。

だからこそ、任地だけでなく多くの地域のコーチ、選手にボランティアの存在を知ってもらうことが活動をより発展的に進めれられると思っている。

より効果的な活動を進めるには、自分のやる気だけではどうにもならない。

大切なのは、協力者を巻き込むこと。

国際協力の面で言えば、「現地の人を巻き込むこと、当事者にすること」が必要。

だからこそ、まずは知ってもらう。そしてぼく自身も試合を通してコーチや選手とコンタクトを取って知ろうとする。

それが大切だと思った。

 

 

パラグアイの人たちはとても人間関係を大切にする。

おそらく日本人以上に大切にしているように感じる。

日本以上に周囲との人間関係を大切にする文化だからこそ、その人とのつながりの良し悪しが活動に直結したりする。

よく例で挙げられるけど、「効率よく真面目に活動する人」よりも「毎日居酒屋で酒を飲んでいる人」の方がいいボランティア活動ができるという話がある。

それも結局は、活動以上に、まず自分の身の回りにいる人とのコネクションを作ることを重視している結果だと思う。

ぼくたちはよく手段に注目してしまいがちだけど、手段に隠された「本質」を見抜かなければならないと思う。

どんなに手段が立派でもその地域や求められていることの本質を突いていなければ何にもならないから。

 

 

そんなことで、ぼくは初めてのパラグアイの試合を生で体験してきた。

実際に体験することはたくさんの情報よりも尊い。

「100の情報よりも1の経験」の方が価値を持つのは、体験してみることでしかわからない、肌感覚でしかわからないことがあるからだ。

実際に体験することで途上国の陸上競技の雰囲気がわかるし、改善点なども分かる。

 

 

例えば、今回ぼくは走幅跳に出場したときの話を。

通常、走幅跳の試合の前には助走距離を測るためのメジャーが助走路に敷かれてある。

助走距離を自分で測ったあとに試合の準備のための助走練習をしてから試合を始める。

 

 

ただ、今回の試合ではメジャーがなかった。

だから自分の助走距離を測ることができない状態というのを初めて経験した。

たかだかひとつの「できない経験」でしかないけど、そこで感じる不便さやこうしたらもっと選手のためになるというアイデアも浮かんだ。

ぼく自身はメジャーがなくても大体で助走距離を測ることができるけど、この国の選手はそれがなかなか難しい。

試合のたびにこういった基本的なことができなければいつまでたっても競技力は向上しないと思う。

 

 

改善策としては「メジャーを買う」しかぼくは挙げることができない。

メジャーは高いものではない。たったひとつでいい。

それを買うだけのお金は陸上競技協会にないわけがない。

そのちょっとしたお金をケチることが陸上競技文化の発展を妨げているのであれば、ぼくはそれは言っていることとやっていることが違うと思う。

少ない初期投資で大きな効果をもたらすのであればやるしかない。

お金で時間を買えることができるのであれば、いらないことに投資していないでそういうところに投資するべきだと思う。

 

 

今大会でこういう気づきを得たわけだけど、そうしたら今度は各地域の指導者を対象に、

「走幅跳の基本的なテクニックの講習会」

という案も浮かぶわけで。

なぜならメジャーもそうだけど、基本的なことができてこそ初めて発展性を見せるから。

揃えられる道具を揃えて、基本的で簡単な技術をちょっと理解してもらってあとはそれをやってもらう。

難しいことをしなくても意外と簡単に走幅跳の普及をできるのではないかと思う。

まぁ、やるかやらないかはわからないけど。

 

 

今回学んだのは、

「100の情報よりも1の経験」

がどれだけ尊い価値があるか、ということ。

指導者目線で、そして競技者目線で、指導者、コーチに寄り添う姿勢が大切だと思う。

そして実際に体験することで感じることを共有して、現地の人が取り組めるようなアイデアを提供すること、または現地の人がやっていることをサポートすること。

そういうヒラメキのようなものは経験からでしか得られないと思う。

 

 

今回の目的である、

「ボランティアがここにいるというのを示すため」

を果たすことができた。

そして、この国の陸上競技が発展するために必要なアイデアも浮かんだ。

あとはこれを実際の活動にアウトプットしていくだけ。

現地の人を巻き込んで。

 

 

人との出会い、つながりはやっぱり大きな可能性を秘めている。

そう思った、初めてのパラグアイでの陸上競技の試合だった。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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ABOUTこの記事をかいた人

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。