新しい歴史の始まり、5年ぶりのパラグアイ記録の更新

2019/3/24の記録

 

 

カウンターパートがリモートで指導している選手がパラグアイ記録を更新しました。従来の20秒90というパラグアイ記録は2014年に樹立されたものなので5年ぶりの記録更新。今回の記録は20秒84ということで、まだまだ世界と戦えるレベルではないものの止まっていた歴史を動かすことができたという点で非常に大きな意味を持つ国内記録更新になりました。

そして何より、カウンターパートの選手が記録を更新できたということが本当にうれしいし、ぼくも結果を出すという点で貢献できたと思います。

 

 

記録を更新した選手は田舎で練習しているのでぼくは彼とは首都で行われる試合の時しか会うことができませんでした。昨年ぼくが任地変更をしてから試合の度に会話して課題を説明してきて、それをうまく練習で克服できたのだと思います。

いつも練習を見ることができない中でできる技術指導は非常に難しいです。だからこそ去年は難しい技術を指摘するのではなく簡単な技術を練習で意識するようにアドバイスをしました。

  • 100m…10秒49(高地の記録)
  • 100m…10秒6台(パラグアイ国内の試合)
  • 200m…21秒1台

これが彼の昨年の記録ですが、どの試合も走りのダイナミックさはいいものの技術的に非常に荒くてうまく推進力に転化することができていませんでした。上下に跳ねてしまう走り。なので「加速したあとも少し前傾を保つ」というアドバイスをしました(実際は前傾をしたほうがいいといってももっと細かくいろいろ説明した)。結果として今回の走りはダイナミックさを残しつつも浮かずにスムーズに前進することで記録更新につながりました。

 

 

ぼくが青年海外協力隊の活動で気をつけていることは「難しいことをしない」です。正しいことでも難しくて本人たちが理解できなければ意味はありませんし指導者も指導できないので再現性がありません。でも簡単なことなら選手も意識して取り組むことができるし変化を実感することもできます。また、指導者も簡単なことであれば簡単にチェックすることができます。

記録を延ばすことが目的の陸上競技では簡単なことでも難しいことでも同じように価値があります。難しいこと(例えば膝の角度や腕振りなどをバイオメカニクスで分析するようなこと)は確かに競技力を極限まで向上させるには必要かもしれませんが、パラグアイ陸上競技はまだそのレベルに達していません。バイオメカニクスを操っていればいかにも「やっている感」は出ますが、やっている感と競技結果はなんの関係もありません。やるべきことをやることが大切なので、バイオメカニクスでの分析が必要なら徹底的にやるべきだし、そうでなければもっと簡単なことを100%やりきることが重要です。

ぼくはカウンターパートにもたいして難しいことを言いません。カウンターパートは国際陸連の最上位の指導者資格を持っていますが、まずは自分の指導を100%引き出せるようにすることが大切だと彼を観察していて感じました。難しいことをやって結果が出ないよりも簡単なことを完璧にやって結果を出すほうが指導者としても選手育成において成功体験をより多く得られるので指導の再現力が向上します。

 

 

ちなみに100mにおいても10秒52(-1.0)の好記録を出しました。

 

 

今回の大会は選手にとっては初戦だったので、これからどれくらいまで記録を更新できるか楽しみです。これはぼくがパラグアイに来る前から立てていた目標ですが、ぼくがパラグアイにいるあいだに100mでは10秒3台、200mでは20秒7台まで記録が更新されればいいなと思っています。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。