2019/4/11の記録
選手が「こーたが日本に帰ったら新しい指導者を探さないと」と言っていたけど、個人的には今の指導者のまま自由に練習したほうがいいと思う。だから正直選手の気持ちがわからない。というのはぼくは指導者の活動をしつつもぼく自身が選手の立場なら指導者は必要としないから。
— 大村康太@プロコーチ (@KotaOhmura) April 11, 2019
でもぼくみたいな人はたぶん特殊で、多くの人は自分のことをよくしてくれる人という感覚で指導者を必要とするのだと思う。特にパラグアイは「選手が指導者を雇う」という感覚だから。
— 大村康太@プロコーチ (@KotaOhmura) April 11, 2019
「指導者がいないできない」という選手にはしたくないなと。指導者を変えても自発的に向上心を持ってやってほしい。
ぼくが指導している元パラグアイ記録保持者。
彼女に関してはぼくが唯一メニューを組み立てて練習を見ています。というのは、もともと彼女を指導していた指導者は大学の仕事を兼任していていつでも練習を見れる状況ではないため、実質ぼくが彼の仕事を引き受けているという感じです。
彼女とは2018年の鍛錬期開始からずっと練習をしています。鍛錬期が終わってからもずっといい走りをして、シーズン2試合目にして彼女自身が昨年作ったパラグアイ記録を更新しました。
このような状況なので、ぼくがボランティアを終えたあとは彼女は実質的には一人で練習しなければならない状況です。彼女の本当のコーチが見れる状況になればいいですが、それは仕事の兼ね合いもあり現実的ではありません。
なので、ぼく自身も彼女の今後を考えなければならない時期になってきました。
ボランティア終了まで残り半年を切りましたからね。
言い方が少し悪いかもしれませんが、彼女はドイツ系の選手でパラグアイの選手たちとは競技に対する考え方、そもそも日常生活の考え方も違います。
正直パラグアイ人はかなり時間にルーズだし計画性もありません。平気で嘘も付きます。
でも彼女は時間はほぼ守るし、練習に関してもたとえできないことがあっても最後までやろうという意思があります。
そのような個性があるので、個人的にはパラグアイ人のコーチよりも他国出身でパラグアイでコーチをやっている方に彼女をあずけたほうがいいのかなと考えています。
パラグアイ人のコーチも努力していると思います。
でもそれは彼女たちにとって努力であって、必ずしもそれが結果に結びつくとは限りません。ぼく自身も活動していて確かに指導者の成長は実感していますが、彼女はパラグアイの未来を担う人材。それは競技に関しても彼女の人生が作り出すパラグアイへの貢献に関してもです。
彼女は将来先生になります。陸上も教えたいと言っています。そのような人材をぼく自身も大切にする責任があります。ぼくが今指導していますからね。
また、彼女は「女性」です。
女性特有のみんなでいたいとか一緒に練習したいとか誰かに見てもらいたいとか、そのような欲は日本の女性選手と同じようにあります。
男性選手ならみんなで一緒にという気持ちもあるかもしれませんが、それ以上に勝ちたい欲が強い選手がいるから放っておいても練習します。どちらかというと結果重視。
でも女性は過程を大切にします。もちろん勝ちたいと思うでしょう。でもみんなで頑張ってきたというプロセスを男性よりも大切にする選手が多いです。
そこらへんも考えると、結果重視で彼女の今後の指導者を決めるのは彼女の陸上人生と彼女の人生のバランスを崩してしまうのかなと思っています。
練習練習だと練習と人間関係のバランスが崩れます。かと言って完全放置でもバランスが崩れます。幸い、今ぼくが彼女の指導を全て行っているし、練習と人間関係、楽しいのバランスには細心の注意を払っているので今のところはうまくいっています。
でも、正直ぼくの帰国後が少し心配。
強くなる、そして楽しく、彼女の未来につながるような指導者をこれから探さなければなりません。

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