選手の運動感覚を重視することで適切な動作を導く指導方法

2019/3/15の記録

 

 

パラグアイで指導者という立場で指導に関わる中で順調に選手が成長しています。競技力も考え方も昨年と比べると比べ物にならないくらいです。これは約4ヶ月にわたる鍛錬期で練習だけではなくて主体的に練習できるようになったり考えられるようになったからだと思います。

選手の成長は指導者による指導がひとつの要因であることは間違いありません。これはぼくがというよりもカウンターパートが新しいことを取り入れて試行錯誤してきた結果です。そしてカウンターパートも選手の考えを徐々に聞くようになり、「指導者と選手」で陸上競技をやるようになった結果でもあると思っています。

そしてもう一つ。選手が自分で感覚を探すようになったことでより練習の質が上がりました。今まではカウンターパートが言ったメニューをこなすだけだったので量重視の練習でした。とにかく頑張って体を動かして速いタイムが出たりすごい疲労感が残ったりすればいい練習、でもこれだと本来の練習の目的を見失ってしまいます。これが今は選手自身が1本1本自分の運動感覚を分析して次はどうすればいいかという目的をもって練習することができるようになりました。1本1本比較できてこれがいい、あれがいいと言えるということは違いを認識できているということです。速く走った、速く走れなかっただけだと何が要因でそのような結果になったのか理解できません。結果、まぐれでしかいい記録を出せなくなってしまいます。つまり100%勝ちにいかなければいけない試合で運に頼らなければならないということです。選手がそんな状態になったら指導者の責任ですよね。

 

 

 

ツイートでは手の開き方による解釈と感覚を説明しました。

これを陸上競技で例えます。例えば膝を上げるように指導するとき

  • 膝を上げる
  • 支持足(お尻)で押し込む
  • 股関節を大きく開く

これらのどれでも膝を上げることができます。つまりさまざまな個人の感覚によって同じ結果(見た目)が得られるということです。しかし運動感覚によって同じ結果(見た目)がもたらされるとしても競技結果は異なります。例えば膝を上げるのと股関節を大きく開くのだとどちらが疲労感があるでしょうか?おそらく膝を上げるという運動感覚だと思います。疲労は競技結果を左右する要因の一つです。そのほかにも膝を上げる理由を考えると膝を上げること自体が目的ではなくて股関節を大きく使って大きなエネルギーを発揮する目的であったり、高い膝の位置で得られる位置エネルギーを使う目的があったりします。つまり膝を上げるという動作の目的は膝を上げることではなくて速く走るために行われる動作や感覚を導くため、ということになります。言い換えると膝を上げるというのはある関学や動作を導くための一表現に過ぎないということです。

膝を上げるという例を挙げましたが、これは一つの例です。これがまた表現の違いで膝を上げるのか、膝が上がるのかということでも運動感覚が変わって競技結果に影響があるでしょう。

 

 

指導者は選手の運動感覚を完全に理解することができません。だからこそ指導者が選手と対話する中で選手の感覚的な表現に着目するべきなのです。選手の感覚的な言葉の中には選手が導き出したい運動が隠れています。それを指導者がしっかりと把握できれば練習の目的を達成するための適切な指導ができるようになります。よって、指導者は選手の感覚的な言葉に着目することが大切です。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。