青年海外協力隊の前任者の大きな存在と、そこにまだ存在しない後任隊員の苦悩

任地での活動も1ヶ月が経過しました。

慣れないスペイン語、異なった文化の中で常に試行錯誤しながら活動をしている状況です。

活動のヒントを得るためにカウンターパートと話をするし、地域の人とも話をするようにしています。

いつも笑顔で。笑うことで少しでも打ち解けられると思って。

 

 

思い通りに自分の考えていることを伝えられないもどかしさがある一方で、コミュニケーションが盛り上がるととても面白いです。

そんな中、会話の中で多く出てくる話題が

「○○(前任者)を知っているか」

です。

 

 

 

 

前任者の活動が終了したのは4月。そこから8ヶ月経ちますが、その方の名前は忘れ去られていません。

それは前任者がパラグアイのこの地域において素晴らしい人間関係を築いてきたからだと思います。

「あいつはよかった」「面白かった」

そう思わせることができた前任者のおかげで、後任隊員のぼくはスムーズに地域に溶け込むことができているのだと思います。本当に感謝です。

前任者が行った活動が今どのくらい残っているのかは分かりませんが、その人の名前だけは確かに残っている。とても素敵なことだと思います。

 

 

ただ、前任者の話をたくさん聞いていると、ぼく自身が前任者と比較されているんじゃないかなと思ってしまうのです。

1ヶ月活動して前任者がどのようなことをしたか、この地域に何をもたらしたのかが少しずつわかってくると同時に、ぼくは少しプレッシャーを感じています。

「彼はこんな人だったよ(=お前もそうだよね?)」

「こんな活動をしたんだよ(=んで、お前は何をしてくれるの?)」

自分で前任者と活動を比較する必要はないと思っていますが、やっぱり知らず知らずのうちに自分の中で変換してしまう。

これはこんなふうに変換してしまうぼくの問題ですが、「前任者はやり手だった、すごい人だった」と思っている人は少なからずいるのではないでしょうか?

 

 

なんか寂しいんです。目の前には今ボランティアとして活動しているぼくがいるのに、話題になるのは前任者ってことが。

前任者の功績が大きいからこそ話題に挙がるのは当然のことなのかもしれませんが、話題の中にぼくがいないという状況が時々辛くもあります。

確かにまだ1ヶ月しか任地にいない新参者。彼らの頭の中の自分の存在が大きいわけがありません。

ただ不安なんです。これから活動していく中で、そして2年後に、たとえ活動がうまくいかなかったとしてもぼく自身の存在が地元の人の中に残っているかということが。

 

 

後任隊員は前任者がどのような活動をしてきたかという情報を簡単に入手することができるので一見活動がしやすいように見えますが、必ずしもメリットだけではないと思います。

後任隊員が活動していく中で、常に「前任者」が現地人の心の中に存在している。

その中で活動をするという知らず知らずのうちに感じてしまうプレッシャーとか、他者との比較による自己嫌悪とか、そういうことがきっとある。

 

 

自分自身が前任者との比較なんてする必要はない。そう言われているけどやっぱり比較してしまう。

そして自分だけじゃない。現地の人から見ても「このボランティアは何をしてくれるのだろうか?」という期待も少なからずある。

活動している中で今常に前任者の存在がちらついてしまいます。

 

 

それでもただ一つ、活動1ヶ月目のぼくが大切にしていきたいと考えていることがあります。それは、

「活動以外にも現地のコミュニティに入り込むこと」

です。

 

 

その地域、人との関わりが多いほど、ぼくは間違いなくそこにいる。

活動のため、情報収集のために積極的に現地の人と関わる。それも大切だと思いますが、それ以前に同じ「現地人」として生活することが大切だと思うんです。青年海外協力隊は。

現地人として生活する中で別に自分が大切にしている文化を捨てる必要はありませんが、同じ文化を共有する、受け入れる、もっと簡単に言うなら「家族」みたいな人間関係、ラフさが必要だと思います。

活動だけでギチギチに詰めてしまったら関わるコミュニティも狭くなってしまうと思っているので、もっとラフに緩く人と関わりたい。

そんなラフさや緩さの隙間にある余白の中で、直接活動には関わらない人たちとの人間関係を育めればいいと思っています。

そうすることがきっと活動にとってプラスになるし、地域や活動が抱える本当の課題が見えてくるのだと思います。

 

 

 

参考になる記事があるので紹介します。

青年海外協力隊のOBである宮﨑大輔さん@JIBURl )も任期が終了して1年半後にもう一度パナマに里帰りされています。

宮﨑さんが活動したもので残ったものもあれば残らなかったものもある。ただ一つ、確かに残っていたものは「名前」だったそうです。

プロジェクトがなくなって、学校菜園がなくなって、でもこの村にはダイスケの名前だけが残ったわね。みんなあなたのことを忘れていなかったし、ずっとあなたの帰りを待っていたのよ」といってもらえて泣きそうになった。

引用:青年海外協力隊OBが任地へ里帰り!ボランティア活動が継続したのか疑問だったので一年半後に調べてきたJIBURi.com

いい関係づくりができたからこそ、宮﨑さんの名前は現地に残った。活動だけじゃない何かが宮﨑さんの名前を残したのだと思います。

これから活動する隊員、派遣されて間もない隊員、そして活動中の隊員にも読んでほしい記事です。

 

また、地域に入り込むことで本当のイシュー(課題)が見えてくるということについても参考になる記事があります。

活動だけが大切なのではない。報告書に書かれていること、要請書に書かれていることが全てではない。

本当のイシューは現場にあるからこそ、ぼくたちは活動以外にも地域に入り込む必要があると思います。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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ABOUTこの記事をかいた人

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。