スピードを高めるための体幹トレーニングで大切なことと協調性の重要性

2019/3/17の記録

 

 

パラグアイ記録保持者に対しても基本的なトレーニングをさせています。どんなに競技力が高いとしても基本的な動きを自動化できるように練習することはとても大切です。サッカーアルゼンチン代表もとにかく基礎練習を大切にするそうですが、基礎動作をする上で体が勝手に動く筋神経システムが競技力向上に絶対的に必要なことです。

パラグアイ記録保持者は疲労がたまってくると上半身がやや後傾してしまうという癖があるので、もも上げの中で前傾姿勢をコントロールできるようにすることを目的に選手は取り組んでいます。専門的な話ですが、後継してしまうと接地の瞬間に乗り込むことができませんし、乗り込みができないということは地面に大きな力を加えることもできないということ。後傾姿勢のデメリットはいろいろありますが、彼女が持つ武器を壊さないようにしつつ適切なフォームを身につけるには基礎運動を繰り返すことが必要になります。

 

 

よく上半身がブレてしまう原因の一つとして上半身の筋力不足が挙げられますが、これは大概の選手にとっては当てはまらない理由だと思います。レベルの低い選手ほど身体の軸を無視して走るので、結果として疲労が早く溜まったり非効率なフォームで体のねじりが大きすぎたりするというのがより近い答えではないでしょうか。なので、感覚的に体幹が真っ直ぐであることを覚えることがより重要で、まずはその感覚を養うことを目的に、あえて移動距離(進む距離)が小さいもも上げトレーニングが役立ちます。単純な動きほど目的を絞ることができるからです。

そしてそもそも体幹の強さとは陸上競技選手にとってどのように役立つのかを理解していなければいけません。たとえ腹筋がカチカチになってもなぜ体幹がスピードアップに必要なのかを理解していなければそれはボディビルダーと同じ。例として体幹の強さを作るために腹筋のトレーニングが挙げられますが、これはフォームの安定よりも適切なフォーム、体のポジションで発揮された力を効率的に、そして余すことなくスピードに転換できるようにするためという考え方の方が適切だと思います。走るという動作は全身運動なので、鍛え上げた腹筋が独立して働くことはありません。単純な動作でも協調して一つの動作を完成させます。よって腹筋を鍛え上げてスピードが上がるのではなく、適切なポジションで腹筋も走るために強調できればスピードが上がるということ。つまり腹筋、体幹が強くても協調しなければ意味がないということです。

 

 

パラグアイのトップ選手は日本の選手(大学生くらい)と比べたらよく筋力トレーニングを行っている印象です。筋力もパワーもおそらく強いです。でも競技力が低いのはウエイトで培った能力を走りに生かしきれていないことや、そもそもの走りの技術が低いことが挙げられます。走りの中で機能しなければ意味がないのです。とにかく走っても強くなる可能性はありますが、本当にトップを目指すなら筋力トレーニングから走りへの転化や協調性を高めるトレーニングがパラグアイ陸上には必要です。

ぼくが指導しているパラグアイ記録保持者も競技歴が浅いながらも順調に記録を伸ばしていますが、これからもっと記録を伸ばしていくなら一つ一つの動きの質と体の協調性を高めなければなりません。彼女自身も学ぶ意欲があるので、ぼく自身も勉強しながら研究して彼女の競技力向上に貢献できればと思います。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。