「自分で気づいて考える」ために、細かくて地味なことを教える

 

青年海外協力隊OBのフルータさん(ジャマイカ教育省 @Furuta_Jamaica )からコメントをいただいたので、

なぜぼくが細かくて地味なことを教えているか

を書いていきます。

 

 

動画を見てもらうとわかるんですけど、すっっっごく細かいことを教えています。

たぶんですけど、陸上競技をあまり知らない人だったら「スタート練習」と聞いたら、普通に走ることを想像すると思います。

あるいは、陸上競技をやっていてもスタート練習に対してあいまいな目的のままに練習している選手もいると思います。

 

 

今回の動画は誰が見ても明らかに「スタート練習」なのですが、一番の目的はスタート技術の向上ではありません。

本当の目的は、

今までの技術と新しい技術を試して、違いに気づいて、考えること

にあります。

 

 

パラグアイの選手は派手な練習が好きです。

それ自体は別に悪いことではないのですが、派手な練習ばかりで下地が全くできていません。

地味な練習を嫌います。地味でつまらないから。

だから細かいところを全然考えられていません。

厳しい意見&言い方かもしれませんが、「陸上競技」をやっている人は数人です。大多数は身体運動と陸上競技の間の運動レベル。

だからパラグアイの陸上競技のレベルは南米の中でずば抜けて低い。

こんなことだと、いざ記録が伸びなくなった時に運動「量」に走ってしまいます。それだと負のスパイラルです。

世間的に言う「脳筋」というやつです。

より高いレベルを目指す選手にとって「考えることをやめる=陸上競技をやめる」に等しいです。

 

 

脳筋だと細かいところに意識を向けることができません。

細かいところって本当に大切だけど、それを理解している選手も指導者も、パラグアイでは少ないです。

事実、男子100m記録保持者ももう4年間も自己記録を更新していません。

まだ24歳だし、第一、持ち記録も高いレベルではないから、才能云々の問題じゃなくて、ちゃんと練習できれば成長できるレベルなんです。

 

 

4年間も自己記録を更新できていないということは、自己分析が足りないということ。

もちろん指導者の責任もありますが、選手自身も今まで「やらされていた練習」の中で「考えることを放棄」していたということ。選手にも記録を更新できなかった問題があります。

自己分析は文字通り、人に依頼してできるものではありません。

自分自身でやらなければいけません。

そして、自己分析をするためには、自分の中でいろいろな走りやトレーニングについて考え、違いについて気づく必要があります。

それが今まで記録の向上を妨げていた問題だと感じたので、いまこうやって細かいところの指導をして、「違いを感じて考える練習」をしています。

 

 

大きくて速くて派手な運動はごまかしがききます。

でも小さなことはごまかしがききません。

小さなことに対して自分自身が向き合う、違いを感じて試行錯誤する。職人のような考え方が必要です。

実際、今まで考えることができていなかったら、100%「職人のようになれ」と強く願っているわけではありません。

でも、少しでも考えて違いを感じることができて、その結果として競技成績が向上するなら、これほどおもしろいことはないと思います。

ゲームだって同じじゃないですか。

最初は技も限られてるしザコ敵ばっかりでつまらないけど、装備品とかスキルとか先頭の作戦とか自分で考えて試行錯誤して、そうして強くなっていったら、できることが何倍にもなって楽しいじゃないですか。

なんだったら全クリするのに40レベル程度でいいのに、わざわざ99レベルまで育てたり、モンスター図鑑をコンプリートしたり、そんな細かいところまでやったら、そこまでやらない人には絶対に理解できない細かいことがわかるじゃないですか。それでいて強くなるじゃないですか。

おんなじですよ、陸上競技も。

 

 

競技である以上、人より優れた何かをもっていないといけないし、それを得るためには自分自身を研究しないといけません。

自分自身を研究するには、より細かく自分自身を観察して違いに気づく必要があります。

そして、違いに気づいてそれを追求できた先に、ライバルとの差ができるんです。

 

 

だから、ぼくはこういう細かいところを教えています。

今までとの違いに気づく。そして考える。

これが大切なんです。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

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ABOUTこの記事をかいた人

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。