
そんなことを派遣前訓練の半ばに伝えますよ~、大村康太(@KotaOhmura)です。
ぼくは派遣前訓練で行われる語学授業はかなり余裕を持ってやれています。
授業で教えてもらうことは大体理解できるし、宿題なんかも夜に持ち越さないように休み時間に終わらせてしまうのでめちゃくちゃ時間とゆとりを持っています。
こんな感じなので、とにかく夜は何もやらない。いつの間にか「語学授業ができているから自分で勉強するのはいいや」って思ってしまいました。
かれこれ全く勉強しなくなって10日以上。それでも訓練所ではやっていける自信がありました。
順調
順調??
いや、「訓練所で」やっていける自信があっても意味がない。
大村は勘違いをしていました。勉強の目的を見失っていました。
いつの間にか目指すべきスペイン語のレベルを「授業レベル」に合わせてしまっていたのです。
だから、ぼくは中間テスト前ですが語学の勉強をする目的を再確認して軌道修正することができました。ぼくがこの訓練で勉強を怠けることはもうないと思います。
毎日課題に追われている候補生の皆さん。
いつの間にか語学の勉強の目的が「課題をこなすこと」や「授業の理解だけ」になっていませんか?
あなたは一体何のために語学の勉強をやっているのですか?
中間テストを機会に今一度考えてみましょう。
目次
1.語学授業はぬるま湯。そう思ってしまうのは「目的」を勘違いしているから。

言語は深い。 「こんなもんでいいや」はそこで止まる。
語学授業はぬるま湯。
新しい言語を学ぶので、最初にやることは言葉や文の構造、ちょっとした疑問文の表現を学ぶくらいです。内容量は多くありません。
過去形とか現在完了とか未来とか、そういうのって英語の授業でもやってきたから表現のニュアンスは大体理解できる。だから全くのど素人でない限り、直感的にこんな感じかなって理解できるんです。
本当は全くきつくない。ぼくはこう思って授業を受けてきたのでとっても楽だなって思っていました。
だけど、ぼくがやっていたのは「授業の理解のみ」でした。
理解して「はい終わり」という感じ。授業を理解したことでスペイン語を理解した気になっていました。
授業を理解することだけではスペイン語能力は向上しません。向上するのは「理解する力」であって、スペイン語能力ではありません。
ぼくたちが求められる力は「スペイン語能力」。現地人は「授業理解力」なんて求めていません。
授業理解は訓練所においては大切だと思いますが、現地で本当に大切なことは「言語を使ってコミュニケーションをとること」です。
いつの間にか「授業を理解できているからいいや」と思っていたぼくは大きな過ちを犯していました。
今までのぼくのやり方だと、任地に行ってから「言語学習」がメインになってしまいます。活動ではなく言語学習。
青年海外協力隊として派遣されるのに、いったい何をしに行くのでしょう?そんなメンタリティって舐めすぎですよね。
言語は手段であって目的ではありません。
ぼくは言語学習が「目的」になってしまっていました。
現地に行ってあなたがやりたいことはなんですか?
言語学習ではないはず。活動をしたいはずです。
ぼくのような「授業理解」だけで満足してしまっている人は、今一度「何のために語学の勉強をしているのか」を考えたほうがいいです。
2.過ちに気付いたきっかけ。それは前任の存在だった。
もし前任の存在を知らなければ、ぼくは70日間ずっと授業のための言語学習をしていたと思います。
それくらい前任の方の存在はぼくにとって大きい。
前任の方はとにかく頭がいい。知り合いから前任の方の話を聞けば聞くほどヤバイんです。
ヤバイって幼稚な表現使ってんじゃないよ、って言われそうだけどこの表現が最も適当。頭が2つ3つ抜きん出るくらい頭がいい方らしいのです。
その方は派遣されてからすぐに国の陸上競技連盟のトップ層に電話でコンタクトをとったそうです。行動の早さがすごい。
クラウドファンディングもやった。クラウドファンディングは賛否両論ありますが、日本の裏から発信する力はすごいなって思います。
任地だけではなく全国各地で普及活動を進めたフットワークの軽さ。
こういうのを実現できたのは「言語能力」があったからだと思います。
現地での活動を見通して「言語能力」を徹底的に鍛えてきたからこそ、たくさんの活動をすることができたのだと思います。
ぼくもいろいろやりたいと思っています。
陸上競技隊員として派遣される予定ですが、陸上競技という枠にとらわれない活動をしたい。
だけどそういう活動をしたいならやっぱり「言語能力」を鍛えることから逃げちゃいけない。きれいごとばかり言っても何も実現できないんです。
ぼくはきれいごとの塊でしかなかった。スペイン語を理解した「つもり」の人間は何もすることができずに終わってしまうのではないかと思います。
だからぼくは過ちを修正して動き出しました。
3.中間テスト前日から「言語能力を鍛える勉強」にシフト。

スペイン語の語学テキスト。 赤が教科書、青が問題集みたいな感じ。
だから、ぼくは中間テストの前日から言語能力を高めるための勉強をスタートさせました。
中間テストの勉強したら?って言われそうだけど、前日に頭に詰め込んでテストでいい結果を出しても何の意味もありません。
今のありのままで受験して、今までの勉強の取り組み方の見直しをするのが中間テストの目的。中間テストの結果を粛々と受け止めます。
必要だと思ったことは、思い立ったらすぐ行動。
先延ばしせずにやろうと思ったことを今やることが勉強においても大切です。
勉強においても、後でやるは「永遠にやらない」と思ったほうがいい。
ぼくは0からのスタート。まず初めにやったことは「教科書を全て終わらせること」です。
「こんなにある」と思うのではなく「これしかない」と思うことで心理的なハードルが下がります。
さらに、この一回の勉強で「全てを理解しなくてもいい」という感じで勉強しました。
とにかく一度触れたら頭の片隅に残るはずなので、これからリーディングやリスニングをしていく中でアンテナが反応するはずです。そこで復讐のループを作っていきます。
授業で少しずつ確実に進めていくのもいいと思いますが、それではスペイン語のインプットが足りなすぎます。触れる機会が少ない、かつ情報量が少ないと成長スピードは遅いと考えています。
なので、あえて少しだけ自分に対してかける負荷を増やすんです。
そうすれば自分から勉強する循環が自然と出来上がります。
スタートでまずは教科書を終わらせたので、次は理解を実践に移していきます。
間違いまくって恥をさらしまくって、そうやって言語能力を鍛えていきます。
4.過ちに気付いたら修正することができる。言語学習の目的を再確認しよう。

まだあと半分あるじゃないか。これからだよ。
やるかやらないか。ただそれだけだ。
- 勉強のための勉強
- テストのための勉強
- 現地でコミュニケーションをとるための勉強
あなたが今やっている勉強の目的はどれに当てはまりますか?
勉強するって誰にでもできるし、誰にでも同じようにできてしまうから無自覚に「やった気」になってしまいます。
無自覚だから気付かない限り自分がやっていることに疑いを持つこともありません。
自分でやっていることを認識できないでいると、自分がどの方向に進んでいるかもわからなくなる。だから、今やっていることの目的もはっきりしなくなる。
ぼくは前任の方の存在によって自分がやっていることの勘違いに気づくことができました。
訓練所での語学授業はぬるま湯です。
与えられたものをやるだけ。これって課題の量に関係なく超絶楽。だから気付きにくい。
ぼくがやっていたことは「勉強のための勉強」であって、現地で使う言語能力を高めるたのも勉強ではありませんでした。
中間テストが終わっても残り1ヶ月以上あります。今からでも目的を勘違いしていた人は修正できます。
- 何のために勉強しているのか。
- 現地で何をしたいのか。
- そのためにどれくらい言語能力があるのが理想的なのか。
言語は目的ではなく手段です。
この3点を考えることができれば、自分が本当にやるべきことが見えて言語学習がはかどるはずです。

授業でだいたい理解しているから順調?小テストもいい点数とってるからいい感じ?
それはいいけど、勉強の目的わかってるよね??