【第2回活動報告書】青年海外協力隊の陸上競技隊員の報告書(パラグアイ)

報告書要約

任地での活動は少しずつ慣れ、3月から始まる試合に向けてのトレーニングを指導していた。しかし当初3月に試合があると聞かされていたものの試合直前になってカウンターパートに「試合に行かない」と告げられた。その後このようなことが3度あり、思うように試合に向けたトレーニング指導をすることができなかった。また、トレーニング指導と学校での体育の指導についての話し合いでカウンターパートと折り合いがつかず、3月くらいから体調を崩す日が多くなっていった。その後、一度試合への遠征に帯同したものの、精神的にも肉体的にも限界になり、毎日のように体調が悪いが続くようになってしまった。このような状況からボランティア調整員と相談をした後、任地変更をすることになり、任地が首都アスンシオンへと変更になった。

任地が変更にはなったものの、任地変更の前に個人で首都の選手や指導者と関係作りをしていたため、任地変更後は比較的スムーズに活動に入ることができた。これも私のことを引き受けてくださった配属先関係者の皆さん、また任地変更のために動いてくださったJICA関係者のみなさんのおかげであり、本当に感謝している。

新しい任地での活動は主に、①全競技者に有効な基礎動作の解析及び技術指導、効果的なコンディション調整について支援する、②4x100mRのバトンパスに関する技術的支援を行う、③地方出張指導に帯同し、競技者の基礎体力調査を実施するとともに、特に跳躍系競技者に対する専門的な技術支援を行う、の3つである。①と③は1年間を通して行い、②は南米大会のような大きな大会の近くになったら代表選手を指導するという形で活動を進めていく。任地変更後は前任地同様、各指導者や選手、練習のシステム等をよく観察し、現状把握に努め、私のことを引き受けてくださった配属先関係者のみなさんの力に少しでもなれるように活動していくつもりである。

 

活動計画の説明

任地サンタロサでの活動はいろいろな問題が重なり、活動が頓挫してしまい、首都アスンシオンへ任地変更をすることになった。

新しい任地での活動は主に、①全競技者に有効な基礎動作の解析及び技術指導、効果的なコンディション調整について支援する、②4x100mRのバトンパスに関する技術的支援を行う、③地方出張指導に帯同し、競技者の基礎体力調査を実施するとともに、特に跳躍系競技者に対する専門的な技術支援を行う、の3つである。①と③は1年間を通して行い、②は南米大会のような大きな大会の近くになったら代表選手を指導するという形で活動を進めていく予定である。

私が指導するカウンターパートのグループの選手の中には、男子100mと200mのパラグアイ記録保持者のようなパラグアイを代表する選手も在籍している。近年4年間もパラグアイ記録の自己ベストを更新していないので、この記録を更新させることをターゲットに技術指導をしていく。また、トップレベルの選手やカウンターパートに指導した知識が、彼らの行動によってレベルの低い競技者の成長を促せるように、私自身も丁寧に説明をしていくつもりである。

 

活動計画策定に向けた配属先との意見交換

任地変更に伴い、現カウンターパートから上記①~③の活動をお願いされた。①に関して、現在パラグアイの陸上競技レベルは同じ南米地域と比べて低く、2020年の東京オリンピック、また2022年に首都アスンシオンで行われる南米大会に向けて競技レベルの向上は必須であるため、現在のトップレベルの選手を中心に日本の練習で行われている技術練習やトレーニング方法を紹介してほしいということである。②に関して、パラグアイではリレー競技はほとんど行われることがないため、多くの人がリレー競技を経験する日本の学生とは違って経験者がとても少ない現状である。また日本のリレー技術は世界に誇るものがあり、その技術をパラグアイにも取り入れたいとのことであった。この現状の中で、数年後に迫ったオリンピック出場、または南米大会での好成績を目標にレベルアップを図っていく。③に関して、チャコ地方は指導者がいないものの、ポテンシャルのある選手が多く在籍している。技術指導や普及活動をし、この地域を活性化させることによってパラグアイ陸上競技の文化が発展すると考えている。このカウンターパートの仕事をサポートするのが私の活動である。

 

配属先の動向

前任地サンタロサでは自身の健康上の問題やその他の問題により活動がなかなかうまくいかず、任地を首都アスンシオンへと変更することになった。前任地と現任地は地方と首都の差があるため、競技環境も生活レベルも異なる。よって、私自身は新しい環境にまず慣れて、現状把握に努め、カウンターパートとの活動をする必要があった。しかし、わたしのことを引き受けてくださった現カウンターパートは私の現状を理解し、私が力を発揮できる仕事の内容を一緒に考えてくださった。それが上記①~③の活動内容であり、前任地の普及活動メインの活動からより専門的な活動へと活動内容が変わった。また、私の配属先がパラグアイ陸上連盟の本部になったことで、1つのクラブチームだけを指導するのではなく、いろいろなチームや指導者とも連携し、指導するという機会も増えた。

 

受入国の人々との交流

任地変更前も変更後も同じ事が言えるが、パラグアイ人は日本人のことを真面目で働き者だと思っている人が多い気がする。私は現カウンターパートよりも年齢が下で指導歴も少ないが、それでも私の説明にしっかりと耳を傾けて話を聞いてくれる。また、その説明や私の考えを否定するのではなく、陸上競技が盛んな「日本」の考え方はこうなのか、というように積極的に日本の優れているところを取り入れようとする姿勢が見られる。つまり、日本と日本の陸上競技のブランドがパラグアイ人にとってはとてもレベルの高いもののように受け取っているものと思われる。また、任地変更後もカウンターパートからいろいろな場所に連れて行ってもらったりご飯をいただいたりしていて、その中でカウンターパートや選手と話をしている。特別「友だち」というような関係性ではないが、カウンターパートとはいち同僚として、選手とはいち教え子として、いい関係性を作れていると思う。

 

日本と受入国の違い

陸上競技に関する日本と受け入れ国の違いはたくさんある。

例えば、パラグアイ人は食に対する意識が低い。炭水化物、タンパク質、脂質の摂取量が極めて多いわりには運動習慣がないため、日本では見られない肥満体型の人が多く見られる。そのような栄養バランスで食事をするパラグアイの陸上選手も食に対する意識が低く、トレーニングをするだけで競技成績を向上させようという意識があるため、トレーニングをしていても競技成績を向上させるための体づくりがうまく行われていない。それは私が指導しているトップ選手も同様である。日本では自分で競技成績を向上させるために、自分にとって必要なものを自分で勉強する競技者が多いが、パラグアイの選手・指導者は既存の知識だけで満足して、それ以上を追求しようとしない。これは競技者としてとても大きな問題である一方で、例えであるが、仮に競技者や指導者の食に対する意識が変われば、それだけで競技成績が伸びるのではないかと考えている。

つまり、このような問題点もチャンスであるととらえることができる。陸上競技先進国の日本や欧米諸国と比べてレベルは低いが、何か1つでもよくなれば成長の可能性は多いにある。

 

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。
趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。

いいね!してくれたら超嬉しいです\(^o^)/!

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

2017年9月から南米パラグアイで青年海外協力隊の陸上競技隊員として活動中。大学ではスポーツを専攻。日本でコーチング後、パラグアイでナショナルレベルまでの選手の育成強化・競技の普及活動、及び小学校体育教育を行っている。 趣味はカメラとトレーニング。ブログとSNSの更新頻度は多め。