タータンとそうでない場所で動きが変わってしまう選手はまだ力不足。
いつも練習するところでいかに技術を習得するか。いかにタータンでの走りを想定して走るか。そのためには技術の本質を理解する必要がある。
トレーニング環境に差があるパラグアイにも、日本の学校部活動にも言えることだと思う。
— 大村康太@パラグアイ🇵🇾 (@KotaOhmura) 2018年4月24日
- 試合で練習どおりのパフォーマンスを発揮できない人
- 練習と本番で動きが変わってしまう人
- 技術トレーニングとは何かがわからない人
先日の試合に出て、地方の選手は首都の選手に比べてやはり動きの質が悪いと感じた。
同じ国で同じように練習しているはずなのにこのような差が出るのはなぜかを考えたけど、やっぱり、
「毎日の練習の質」
が関係している以外考えることができなかった。
パラグアイの地方の選手と首都の選手の差を基に書くが、この話は学校部活動にも当てはまる話なので、指導者の方にもぜひ見てほしい。
本番で練習通りのパフォーマンスを発揮できない原因を書いていく。
目次
1.パラグアイの首都と田舎の陸上競技環境の違い
- タータンか芝か、あるいは土か、砂利か
- 練習道具の有無
- 練習時間
- 食事
- 練習パートナー
- 練習内容
地域差が激しいパラグアイにはこのような差がある。
首都はなんでも整っているからやりたい練習もできるし必要なものも手に入る一方で、地方はその逆。ものがないためにやりたい種目をあきらめなければならない状況もある。
首都に生まれたか、地方に生まれたか。その生まれた場所によって練習環境が決められてしまうので、そこはどうにも変えることができない。
だから、その環境の中でいかにトレーニングをするかということが大切になる。
でも、上記で挙げた違いの中でひとつだけ変えられるものがある。それは、
「練習内容」
だ。
変えられない環境に嘆くのではなく、自分たちで変えられるものの質を上げていくことが競技成績を伸ばす鍵。
2.原因①環境の特徴を考慮した練習方法の工夫ができていない
普段の練習環境が本番の環境と違うほど工夫しなければならない。
なぜなら、練習は本番のためにやるからだ。
本番の環境と環境が違うなら、本番に力を発揮できるような練習方法を考えなければならない。
- 量
- 質
- 動き方
- 考え方
- 時間
- 体にかかる負荷
などなど、考えられる要素はたくさんある。
その一つ一つを本番に近い形でやることが大切だ。
なぜなら、練習の成果が本番の結果に直結するのであれば、練習の質が悪ければ本番の結果も悪いからだ。
練習のための練習をしていたら、本来の目的が本番でいいパフォーマンスを出すこととは異なる。
本来の目的に対してのアプローチの手段が間違っていたら、自分たちが想定する結果には届かない。
ただ練習をするのではなく、練習環境が違えば違うほど「本番」を意識した練習を意識する必要がある。
3.原因②普段の練習が本番に結びつかないから、本番でいつものパフォーマンスを発揮できない
当たり前のことだけど、これを考えられていない選手やアスリートは多い気がする。
普段の練習が本番に結びつかない理由を考えたことがあるだろうか?
すごく簡単なことだ。それは、
練習が本番ではない練習をしているから
だ。
練習の感覚通りにパフォーマンスを発揮したければ、その状況に近い練習を取り入れなければならない。
練習の成果とはそもそも一体何なのかを考える必要があって、記録さえよければまぐれを狙えばいい。
でも競技者の多くは「実力」そのものを向上させたいと思っているはず。
実力=「状況に左右されない力」
普段の環境と本番の環境が違う状況で本来のパフォーマンスを発揮することを考えたら、絶対に「実力」を養わなければならない。
だから、普段の練習が「実力」を身につけるものになっているかどうか、チェックする必要がある。
4.原因③本番でいつもどおりができない人は「普段を本番に近づける」ことができていない
本番で理想の動きをしたければ、練習で理想の動きをする。
本番でこんな感覚で走りたいと思ったら、練習でその感覚通りに走る。
本番でリラックスしたければ、練習で同じようにリラックスする。
練習は本番と常につながっていなければならない。
普段リラックスできていない選手が、本番でいきなり「リラックス」と言われてもできるはずがない。
普段できていないことは本番でもできないのだ。
これは頭では誰でも理解できることだけど、実際それができている人は少ない。
練習と本番を別ものに考えていたら絶対に成長しない。
「練習=本番」のように考えることができたら、本番で練習通りのいいパフォーマンスを発揮できるようになる。
5.まとめ
「本番で力を発揮できない原因」
- 環境のせいにする
- 練習と本番がつながっていない
- 練習のための練習になっている
練習ではめちゃくちゃ調子がいいけど本番で力を発揮できない人は、練習と本番がつながっていることを理解していない。
だから、環境が本番と違うなら、常に本番を想定した練習をする必要がある。
環境に差があったとしても、自分たちで変えられること、質を上げれるものにフォーカスして、それを本番さながらに近づける。
そうすることで主観と客観が一致してくる。
環境を言い訳にしていても状況は何も変わらない。
逆にその環境で何ができるか、一見デメリットに見える環境の中で工夫できることはないか、そういうことを選手や指導者は考える必要がある。
本番で思うようにパフォーマンスを発揮できない人は、以上の点を振り返ってみよう。
その原因に思い当たるところがあればあとはそこにアプローチするだけだ。

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